Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate
ようやく人間にありついた、見られない先に、こちらから断わろう――畑荒しと見られてもつまらねえ――
現われ出でた漁師に向ってたずねるよう。
「ここは何というところダエ」
「エ?」
「いったい、ここは何というところなんだね、尾張の名古屋へ出るには、どっちへ行ったらいいんですかね、名古屋へ帰りてえと思うんだが」
「名古屋へ……では、一度鳴海の本宿へお出なさい、その方がようござんすよ」
「鳴海……鳴海潟というんだな、昔から名前だけは聞いてらあ、そうかなあ」
「鳴海の本宿へ出て、それから東海道を真直ぐに行けば名古屋へは間違いっこなし――宮へ出るのもいいが、はじめての人にはわかりにくいから、いっそ、鳴海へ出ておしまいなさいよ」
「そうかね、では、そういうことに致しましょう。鳴海から名古屋までの道のりは知れたもんだろうなあ」
「三里だよ」
「どうも、有難う」
宇治山田の米友は、やがて教えられた通りの広い街道に出て、それを尋常に歩いて行きました。
最初は野を、山を、横っ飛びに、飛び歩いたものが、尋常に、傍目もふらずに歩み行くと、かえってまた様子がおかしい。
果して、傍目もふらず、ぐんぐん歩いて行くうち、ハッと気がついた時に夥しい狼狽がある。