Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate
「お前、友公じゃないか」
「え!」
米友もギョッとして、振返って見ると、立って自分を見下ろしている女――
「あ! 親方!」
米友が舌を捲きました。
「ばかにしてるよ、お前は友じゃないか、米友じゃないか、友しゅうだよ」
お角は、続けざまに、けたたましく叫びました。それは、腫物にさわるようにしていた、さいぜんの御主人様の引きつれた大切のお客様の一人とばかり思っていたのに、それが百も承知の意外な代物でしたから、驚愕と軽蔑が一度に噴出し、今までジリジリさせられていた癇癪が、この物体に触れて一時に爆発したもののようです。
「やあ!」
米友は、洗足を忘れて、あっけに取られっぱなしです。
「まあ、どうしたんだい、お前」
お角は、いよいよ、すさまじい軽蔑の語気でいう。
「どうも御無沙汰をしちゃいましたね、親方」
米友が神妙に詫びる。
「なんだって、こんなところに、お前、うろついてるんだい、旅に出るなら出るように、あらかじめ、わたしんところへ渡りをつければいいじゃないか、お嬢様に取入って、わたしに出し投げを食わせるなんて、たちが悪いよ」
「そういうわけじゃねえんだ、途中でなあ、つい、話合いになっちまったんだよ」