Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate
尤も毛唐人にいわせると――毛唐人といっては穏かでないが、西洋の人ですな、長崎で西洋の山好きに逢いましてな、その男に聞きますとな、感心なもので、あの西洋人の山好きは、日本人の歩かない山を歩いていましたよ、この辺の山のことでもなんでもよく知っているには驚かされましたよ。ウエストとかなんとかいう名の男でしてね、それが、あんた、日本人がまだ名も知らねえ、この信濃の奥の山のことなんぞをくわしく話し出されるものだから、若い時分のことですから、すっかり面食ってしまいましたね。その西洋の山好きの男が言うことには、日本はさすがに山岳国だけあって、山の風景はたいしたものには相違ないが、それでも、高さからいっても、規模からいっても、西洋の国々に類の無いというほどのものではない、世界中にはまだまだ高いのや、変ったのがいくらもあるが、そのうちでも、ちょっと類の無いのは、肥後の国の阿蘇山だってこう言いましたよ」
神主さんはこう言って、身体を湯の中でまたゴシゴシとこすりました。
そうして神主が、また言葉をついで言いました、
「肥後の阿蘇という山は、全く、世界中でも類の無い山だと毛唐人が言いましたから確かでしょう、この辺の山と違って、火山の外輪というのが素敵でしてな。