Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate

Aozora Bunko

「そうですか。そうして、あなた方は失礼ながら、どちらからおいでになりましたか」

「飛騨の方から参りました」

「重ねて失礼ですが、御商売は何ですか」

「商売……」

村田は、ちょっとばかり苦い顔をして、頭へ手をやり、

「商売と改まって聞かれると閉口するですがね、実は神楽師なんですよ」

「神楽師?」

「ええ、池田というあれが頭分で、神楽をやりながら諸国を渡り歩き、この冬はここへ籠って、また飛騨の方面へ帰ろうと思います。一行のうちには、飛騨の高山生れの者もありますんでな」

「そうですか、それでおのおのは、音曲のたしなみがおありなさるのだな」

「神楽師とは言いながら、変り種ばかり集まっていますから、神楽師にしては人間が大風だと思召すかも知れません、事実、神楽は道楽のようなもので、学問武術などにも相当に心がけのある奴がいるんですから、変に思召すかも知れませんが、慣れるとみんな無作法者ばかりです」

「それも頼もしいことです。実はただいま、神楽師とおっしゃるから、こいつ怪しいと思いましたよ。普通神楽師といえば、われわれの頭にまずうつってくるのは、二十五座とか、十二神楽とか、馬鹿囃子とかいったようなものですが、あなた方は、そんな種類の人とは思われないから、世を忍ぶ謀叛気の方々かと、一時は疑いの心を起しました」