Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Leggi 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 268.946 caratteri · 520 schermate
「理窟はそうだ」
「では友さん、いまお前がうやむやにした第二のわたしの頼みというものを、思い切ってわたしは、命令の形式でお前に申し渡すわ、それなら否の応のはありますまい」
「ちぇッ、くどいな」
「くどく言いたくないけれど、お前がわからな過ぎるからよ」
「わからねえ。わからねえのがあたりまえだ」
「では、改めて、わたし、はっきりと第二のお頼みを――いいえ、お頼みではない、命令の形式で、友さんに申し渡します」
「ちぇッ」
「否とは言わせません」
「ちぇッ」
「まあ、そんなに意気張らなくてもいいわ、もう好意ある黙諾を受けていることを、かりに形式で申し渡すだけなんだから」
「ちぇッ」
「ねえ、友さん」
「何だ」
「お前、今晩、ここで、わたしと一緒に寝ない?」
「エッ」
宇治山田の米友が、この時ばかりは、飛丸に胸を打貫かれたように絶叫しました。
三十三
「もう聞きません、女から男への頼み、主から家来への命令、この二つの掟を破れるものなら破ってごらん」
とお銀様は、灼熱の鏝を米友に向ってグイグイと押当てる。
「ばかにするない」
坐りながら、米友がタジタジと座をさがって行きました。