Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Leggi 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 268.946 caratteri · 520 schermate
「ちぇッ――意気地のねえ野郎だな」
内に向って怒号しきった米友が、外に向って噛んで棄てるような声。
「待ってろ、いま行って見てやるから」
寸の足りない不動は濛々たる火焔を抱いて、転がるようにまたも外へ飛び出してしまいました。
そうして、松の大木の根方のところから、三浦之助が安達藤三を呼び出すような恰好をして、そうして石垣の下を見下ろし、
「いってえ、どうしたと言うんだい、この夜中に、こんなところへのたりついて、人騒がせをやりゃあがって」
と叱りつけました。
「済まねえ――夜中にお騒がせ申して、ほんとに申しわけはねえと思うが、なにぶん、後ろには大敵、ところは名にし負うおろちの棲む胆吹山――日本武尊でさえお迷いになった山なんだから、そこんところをどうかひとつ……」
「ちぇッ、生温い声をしやあがるなあ、いま縄を下ろしてやるから、それにつかまって上って来な」
「いや、どうも恐縮千万、実はね、この胆吹山へ薬草を調べに、道を枉げてやって来たものでげすが、どうもはや、慣れぬことで、道を枉げ過ぎちまったものでげすから、いやはや、あっちの谷へ転げ落ちては向う脛を擦りむき、こっちの木の根へつっかかっては頬っぺたを引っこすられ、ごらんの通り、衣類はさんざんに破れ裂け、身体はすき間もなく掻傷、突傷、命からがらこれまでのたりついたでげす、いや