Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Leggi 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 268.946 caratteri · 520 schermate
ます、それ故に、あなた様方の、只今のお話を、ここでお聞過しにするに忍びないのでございまして」
「異なことをおっしゃいます、それは不祥なお言葉でございます」
「せっかくの御子息の門出に、ケチをつけるというつもりは毛頭ございません、身につまされましたものでございますから――つまり、わたくしというものが、その出世にあやまられた一つの見せしめなんでございまして」
「いったい、あなた様はどなたでいらっしゃいますか」
賢母は、美人の言い廻しの奇怪なるに、ついその身の上の素姓を問いたださざるを得ない気持にさせられたようです。
そうすると、美人はそれに答えないで、おもむろに横の方を向きながら、物々しい声で朗詠のような調子をはじめました。男性を思わせるくらいの朗々たる音吐でしたが、その調子の綴りを聞いていると、まさに一首の歌です。
萌え出づるも、枯るるも、同じ野辺の草
いづれか、秋に、逢はで、果つべき
四十五
その時、賢母はいささか手持無沙汰に見えました。歌を以て答えられたけれど、自分には歌をもってこれに応ずる素養が欠けていることを恥づるとしも見えないけれど、さて、その突然なる朗詠に向って、何と挨拶をしていいか、ちょっと戸惑いをした形でいると、