Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Leggi 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 268.946 caratteri · 520 schermate

Aozora Bunko

持って来な。だが、只じゃ答えねえぜ、こう見えても、こっちも商売だからな、只で秘伝を打明けるということは商売冥利の上からできねえ――代を払いな、代を払いなよ、十八文じゃいけねえよ、その代価というのは、まずお前、こっちの質問に答えることだよ。いいかい、お前がたずねるほどのことを、これから道庵が一切残らず答えて上げることの代りに、お前がまず、道庵が訊問するほどのことを、まず一ぺん答えてからでなけりゃあ、術譲りをするわけにいかねえよ。その人にあらず、その器にあらざるものに、大法を伝えるというわけにゃいかねえが、どうだ」

「ええ、よろしうございますとも、何でも試験をしていただきましょう、先生のお出し下さる試験問題に及第するか、しないか、そのことは別個と致しまして、知っている限りの御返事だけは、ちっとも御辞退なしに申し上げてしまいますわ」

「よし来た、じゃあ、聞くがな、お雪ちゃん、お前は孕んだことがあるかい、ないかい」

「えッ」

この剥き出しな試験問題には、充分覚悟をきめていたお雪ちゃんが、慄えあがって、二の句がつげませんでした。そうして面の色がみるみる変り、唇の色までが変って、わななかされている体は、見るも気の毒なものでした。