Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Leggi 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 268.946 caratteri · 520 schermate
今度はまた、全く別な方角へ飛び火がして来たらしいが、兵馬は、いかんともその火の手の烈しさに手がつけられない。
七
和泉屋の福松は、がんりきと言い出してまた躍起となり、
「ほんとに、いやな奴たらありゃしない、三千世界の色男の元締はこちらでございってな面をして、手んぼうのくせに見るもの聞くものにちょっかいを出したがるんだから、始末が悪いことこの上なし、そうして、御当人のおのろけによると、そのちょっかいというちょっかいが、十のものが十までものになるんだそうだから、やりきれない、キザな奴、イヤな奴――」
福松どのは、がんりきのことを、噛んで吐き出すように言いだしたけれども、相手が宇津木兵馬だから、あんまり手答えがないのです。
兵馬でなかろうものなら、ははあ、そうかね、そういった色男の本家がこの辺へお出ましになったものと見えますな、ところでその、御当家には、格別の御被害もございませんでしたかね、そのちょっかいとやらの味はいかがなものでございましたか、なんて揶揄ってみたいところだろうけれども、相手が兵馬だから、そんな軽薄な口を叩くわけにはゆかないのです。