Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Leggi 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 268.946 caratteri · 520 schermate
ができないで、とうとう幕あきの拍子木を聞いたものですから、幕があいた以上は、きっと元の場席に帰って来るだろうと、元のところへ帰って待っていてみたが、どうしても道庵が戻って来ないので、もう芝居見物どころではありません、幕の半ばにまた飛び出して右往左往に尋ねまわりました。
宇治山田の米友ならば、こういう例には再三出っくわしているから、またかと言って歯噛みもしようし、その苦い経験から、道庵ひとりをうっかり小便にやるようなことはなかったでしょうが、庄公となると、まだなにぶん道庵扱いに馴れていないところへ、本来、米友ほどの腹も業もある奴ではないから、ついにはいい若い男が尋ねあぐねて途方に暮れ、ワアワア手ばなしで泣き出してしまいました。
十八
長浜の会所へ、両替の使の用心棒としてついて来た宇治山田の米友は、会所の前に暫く待っていたが、今日は何か会所が特別に忙しいことがあると見えて、ラチがあきません。
そこで、気の短い米友としては、少しく焦れ出してくるのも当然です。じっと待ってはいられないから、その会所のまわりをうろつきはじめました。
会所のまわりを、塀の隅っこのところまで行ってまた逆戻りをしたり、溝の中に柿の種子が落ちていたり手鞠がころげ込んだりしているのを見たりなんぞして、行きつ戻りつしているうち