Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Leggi 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 319.771 caratteri · 617 schermate

Aozora Bunko

「知りたいね、勝という男の素姓来歴を」

「待ち給え」

悪食家の一人が、この時、首を傾けて、

「勝は四十俵の小普請、石川右近の組下だが、勝の父は男谷から養子に来たのだ」

「男谷の……講武所の剣術方の男谷精一郎(下総守)か」

「左様――彼、勝麟の父が、精一郎の弟になる。その親父について思い当ったよ、ほんとうに、それこそ箸にも棒にもかからぬ代物でな、それが晩年、何か発心して、いま君がやっているように、自叙伝を書いた、その写しを僕が持っているが、これはまた稀代な読物だ、こんな面白い本を今まで読んだことがない。面白いものを小説の稗史のと人が言うけれど、あれは本来こしらえもの、大人君子の興味に値するほどのものではないが、勝のおやじの自叙伝に至ると、真実を素裸に書いて、そうして、あらゆる小説稗史よりも面白い、あの父にして、この子有りかな、古今無類、天下不思議の書物だ、参考のために君に貸すから読んで見給え、家に帰って、すぐに届けるよ、『夢酔独言』というのだ、実に何とも名状すべからざる奇書だ、あれを読むと、勝麟その人もわかる」

悪食が口を極めて、推賞か示唆かを試むるものだから、神尾も、