Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Leggi 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 319.771 caratteri · 617 schermate

Aozora Bunko

しかも、それも双方相当の前知ということであってみると、穏かでない。だがしかしここに現われたお宮さんは、富山家の令夫人としては少々凄味が勝ち過ぎているし、ここを訪うて来た関守氏は、貫一君としては少し白髪が有り過ぎる。まずまあ、これも安心して置いてよろしい。

十一

長安寺の小町塚の庵に残されたお銀様は、決して、しかく緩慢にして悠長なものではありません。お銀様は憤っている、いかにして何物を憤っているかということは、前巻の終りに次のように記されてあったはずです。

「胆吹の御殿ではお銀様が憤っている。

お銀様は絶えず憤っている人である。その人が、憤りの上にまた一つの憤りを加えた。

何を憤っている。

お雪ちゃんという子が、恩を忘れて裏切りの冒涜の行動をしている、それを憤っているのか。そうではない。

竜之助という男が、無制限の放縦と、貪婪と、虚無に盲進する、それを憤っているのか。そうでもない。そんなことはこの暴女王にとっては、憤慨ではなくて、むしろ興味である。

そもそも、この暴女王が今日に及んで、かくも深く憤りを発しているという所以のものは、己れの夢想する王国が、土台からグラつき出したから、それを見せつけられるがために憤っているのに相違ない。