Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Leggi 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 319.771 caratteri · 617 schermate
「どうして水車を利用しないんだね、万力で搗けば早いだろうに」
「それが、旦那、そういかないわけがあるんでござんしてな」
「車がこわれたのかい」
「そうじゃございません」
「当時流行の渇水というやつかな」
「なぁーにごらんの通り一本杵を落すだけの水はたっぷりあるんでございますがね」
「じゃ、どうして水車をつかわないんだね」
「まあ、聞いておくんなさいまし、水車があっても、水車を使ってはならない、水車御法度というお触れが出たんでござんしてね、それで、利用のできる器械を廃らせたままで、わざわざこうして足搗きをやらなきぁならねえ世界になったんでございます」
「とは、またどういういきさつで」
「こういうわけなんでございますよ」
三助の米搗が説明するところによると、以前は、やっぱりこの地方で、米搗きが頼まれて越後の方からやって来たものだが、近頃になってこの藤尾村というのへ、善造と五兵衛という二人の者が水車を仕掛けた、なにぶん、水車が出来ると、人間の労力より安くて早いこと夥しい。そこで善造と五兵衛がはじめた水車が、みるみる繁昌して、ここへ籾を持ち込むものが多くなり、その結果、市中の搗米屋と米踏人が恐慌を来たして、我々共の職業が干上るから、水車を禁止してもらいたいと其筋に願い出た。