Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Leggi 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.601 caratteri · 387 schermate

Aozora Bunko

「よく切ってある」

「さあ、斬った奴は生きてるか、斬られた奴は死んでしまったか、これからがその詮議でございますよ。どのみち、この川上の仕事に相違ございません」

「尤もだ」

「今晩はこの福士へ泊って、土地の人によく地の理を聞いてみましょう。地の理を聞いてから、この川上へ行って見ると、思いにつけぬ獲物があるかも知れませんよ。なんでもこの川沿いに、駿河へ出る路が別にあるに相違ありませんですね。そうなれば、もうこっちのものでございますよ」

七兵衛はなお川上を見る。兵馬はその腕をよく見ている。

「この腕がここへ流れつくまでには、かなりの時がたったであろう……斬って逃げたか、斬られて逃げたか」

「眼があんなでなけりゃあ、腕だけで逃す斬手ではございませんがね。またこっちの奴にしたところで、片一方斬られて、それなりで往生する奴でもございません。ところであのお絹という女、あの女がどっちへついて逃げたか、それは考え物ですね。この腕はこうして置くもかわいそうだから、砂の中へ埋めておいてやりましょう。まあ、あの野郎も、この腕一本のおかげで命拾いをしたと思えば間違いはござんすまい、この腕はあの野郎にとっては命の親でございますから、そのつもりでお葬いをしてやりましょう」