Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Leggi 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.601 caratteri · 387 schermate

Aozora Bunko

小僧さんや、あの山はありゃ何という山だい」

「あれか、あれは土地では燧台と言っているが、昔はお城があったところ、今はお化けと狼が住んでいるんだ」

「お化けと狼が?」

「あの裏山へ廻ればお化けと狼がいるという話だけれど、こっちの方を通ればそんなものは出て来やしない」

「けれども、あっちを通れば徳間の方へは近いのだろう」

「近いには近いけれど、なにも、わざわざお化けや狼に食われに行かなくてもよかろう」

「そうお前のように、いちいち理窟攻めにされてはたまらない、ただ聞いてみただけのことだよ」

「だから親切に教えて上げるんだよ、燧台の後ろへは土地の人だって行きゃしない」

「そうして小僧さん、お前はお化けや狼の出るという山の傍で、鮪や鯨より大きな金目のものを持っていて、それで怖くはないのかい」

「ナニ、怖いことがあるものか、悪いことをしていなけりゃ怖いことはねえ」

「それでもお前、その袋にいっぱい入っている黄金の塊を盗まれたらどうする」

「ははは」

「泥棒が、お前の後ろから不意に出て来て、その黄金の塊をよこせと言ったらどうする」

「ははは、よこせと言ったら遣っちまうよ、この袋の中にある黄金なんぞは、いくらのものでもありゃしない」