Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Leggi 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.601 caratteri · 387 schermate
「その帝様が、これへお越しになりまして、この土地は山国で塩というものがござんせぬ故、帝様は天にお祈りなされると、地から塩が湧いて出て、今も塩の井というのがその土地にあるのでござんす。それから片葉の蘆というのがござんす、帝様がこの土地へおいでになってから、旦暮都の空のみをながめて物を思うておいであそばした故、お宮のあたりの蘆の葉がみんな片葉になって西の方へ向いていたということでござんす」
身延と七面山の間の裏山を越えて薬袋というところへ出た時分に、お徳は右手の方を指しながら、
「あちらから来る道が、富士川岸を伝うてやはり奈良田の方へ通うのでござんす、帝様へ諸国から貢物を献上なさる時は、いつもこの道を通ったとやらで、その帝様が奈良田でお崩れになりました時、それと聞いて土地の人が、その貢物を横取りしてしまって俄かに富んだから、その村を飯富村といって、あちらにはまた御勅使がお通りになった御勅使川というのがござんす」
お徳は、やはり奈良の帝がこの土地へおうつりになったという伝説をそのままに受入れているらしいが、竜之助は、ただ伝説として聞いておくだけに過ぎません。