Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Leggi 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.601 caratteri · 387 schermate

Aozora Bunko

「うむ、うむ」

「角が二本……雪の膚にはみるみる鱗が生えて、丹花の唇は耳まで裂けた」

「鬼になった、蛇になった」

「角が生えた、毛が生えた」

「そうして、この日高郡をめざして一散に安珍殿を追いかけたものだ」

「なるほど」

「それから安珍殿が、道成寺の大鐘の下へかくされる、追っかけて来た清姫様は、もうこの時は本当の蛇におなりなすった、鐘のまわりをキリキリと巻き上げて、尾でもって鐘を敲くと、炎が燃え上る――寺の坊さんたちは頭をかかえて逃げ出したが、程経て帰って見ると、鐘はもとのままだが、蛇はいない、熱くて鐘の傍へは近寄れない――遠くから鐘を押し倒して見ると、安珍殿はいない、骨もない形もない、ただ灰がちっとばかり残って……」

これで、安珍清姫様の物語のあらすじは一通りわかったから、今度は帯である。

「六助さん、そしてその清姫様の帯というのが、まだどこかに残っているのですか」

「ああ、それそれ、その清姫さまの帯というのは、それとは全く別の話だ。まあ、いま話したようなことは、能狂言を見たり物の本でも見た人は大概知ってますがね、その清姫の帯というのはこの土地の人に限る、近頃おいでなすったお前さんに、それがわからないのは無理はない」