Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Leggi 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.112 caratteri · 362 schermate
と申しまして、許し難いものを許して上げるほど功徳が大きいのでございます、どうか、皆様、ここで神様のお心になって下さいまし、仏様のお心になって下さいまし」
こちらから見ていると、弁信の差し上げている提灯だけが人波に揉まれて左右に揺れます。ちょうど担ぎ上げられた樽御輿が、担がれたままで自由になっているように、真闇な人波のうごめく中で提灯のみが宙に浮いているようです。
その時に、群集の焦点から、また一つの騒ぎが起りました。それと共に、大波の崩れたように人だかりが四方へ溢れ出しました。
「御亭主殿が気狂いになった、御亭主殿が気狂いになって脇差を抜いて荒れ出した、だれかれの見さかいなく人を斬りはじめた、危ない、逃げろ!」
原っぱに集まった幾百の人波が、真暗な中を右往左往に逃げ惑います。
なるほど、その通りでしょう。群集の逃げ惑う真中に、髪は大童になって、片肌を脱いだ男が一人、一尺八寸ほどの脇差を振りかざして、当るを幸いにきって廻っているところは、佐野次郎左衛門の荒れ出したような有様です。
思うに、この男は、不義をした女の御亭主なのでしょう。あまりのことに逆上して、かっと気が狂うてこのていたらくと見えます。