Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Leggi 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.112 caratteri · 362 schermate
そこで、一座の連中は忽ち、以前の通りに席に戻って、身にふりかかる灰神楽を払おうともせずに、再び座を正して、相変らず弾じつづけている木崎原の一曲に耳を傾けはじめました。
それですから爆発も、その爆発から起った狼狽も、ほんの瞬時の光景で、席は以前と同じことの静粛なものに返り、琵琶の弾者は一層の勇気を以て、首尾よく木崎原の初段を語り済ましました。
その曲が終った後に一同が初めて、ホッと息をついて、さて、いま起った不意の椿事の原因いかにと眼を光らした時に、犠牲となった薬鑵をつるし上げて、莞爾として火鉢の灰を掻きならしているのが益満です。
一座の者の荒胆を挫いで興がるために、火鉢の中へ弾丸をうずめておいたものがある。それが刎ね出した時に、一座の狼狽ぶりを見て笑ってやろうという悪戯者があったのだと思いました。して、その悪戯者は誰であろう、多分、薬鑵をつるしてほほ笑んでいる益満の仕業ではなかろうかと思いました。
その場は、これだけの悪戯で済んだけれども、その翌日あたりから、この種類の悪戯を江戸の真中に向って試みて、市中の狼狽ぶりを見物しようという評議が、この物騒な屋敷の中で行われるようになると穏かではありません。