Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Leggi 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 242.044 caratteri · 477 schermate

Aozora Bunko

けれども、これは偉人の罪ではない、時代の罪である。世には陋劣なる小人と、商売根性というものがあって、盛名あるものの出づるごとに、ことさらにそれを卑しきものに引当てて貶黜を試みようとする。ヴィクトル・ユーゴーが初めてエルナニを上演した時に、一派のものは、わざとおででこ芝居を狩り催して、それにエルナニをカリカチアさせて欣んだ。

ラスキンのあやまちは無邪気なるあやまちである。後者のあやまちはそれではない。小人の食物は嫉妬であって、その仕事はケチをつけることである。ここに巨人でもなければ、英雄でもない女軽業の親方お角さんがあります。その周囲には従来の興行師と、それに属する寄生虫の一種、それをこわもてに飲んだりねだったりして歩く無頼漢の群れがある。この連中にとっては、回向院境内の仮小屋の棟の高さがことのほかに目ざわりであります――そういう者の存在を知って知り抜いている女軽業の親方お角さんは、その真白な年増盛りの諸肌をぬいで、

「今度の仕事は、わたしも一世一代というわけなんですからね、その思い出にひとつ、しっかりやって下さいな。なあに、今までだってこれが嫌いというわけじゃなかったんですが、河童のお角さんてのがあったでしょう、同じ名前ですから、気がさしてね。