Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Leggi 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 242.044 caratteri · 477 schermate
昨夜は十五夜でしょう、今夜は十六日ですからね、いざよいのお月様をいただいて、あたしの拙い琵琶を神様へ奉納をして上げたいと思って、さいぜんからそのことを考えて来ました。日が暮れて月が上る時分まで待って、そろそろお六所様のお庭へ行ってみましょうよ」
欅の根に腰をかけた弁信が、こんなことを言い出したから茂太郎も、さすがにその悠長に呆れました。呆れながらまた弁信らしい願いであると思いました。
「弁信さん、お前がその気なら、あたいだっていやとは言わないよ」
この二人は、木茅に心を置く落人のつもりでいるのか、それとも道草を食う仔馬の了見でいるのか、居候から居候へと転々して行く道でありながら、こし方も、行く末も、御夢中であるところが子供といえば子供です。
陰暦十六日の月があがった時分に、この二人は相携えて、武蔵の国の総社、六所明神の社の庭へわけいりました。
八
六所明神の前にむしろを敷いて弁信法師は、ちょこなんと跪まり、おもむろに琵琶を取り上げてキリキリと転手を捲き上げると、その傍らに介抱気取りで両手を膝に置いて、端然と正坐しているのが清澄の茂太郎です。