Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Leggi 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 242.044 caratteri · 477 schermate

Aozora Bunko

「だから、先生を馬から下ろさなければよかったのに……」

「だって、下りてしまったんだから仕方がねえ」

「きっと、ここへやってくるわ、もし、この家をこわしてしまったら、どうしましょう、逃げ出したって一筋道だから、捉まるにきまっているわね」

「ここの主人が鉄砲を持っているから、安心しなさいよ」

けれども、事実、その鉄砲がどのくらい威力あるものだか覚束ない。

今や、締めきった戸を割れるばかりにたたくもののあることを期待し、それが、いよいよ戸を押し破ったなら、その時こそ最後……と腹をきめるよりほかはない。

お雪は、久助の懐ろに息を殺している。

ところが、おそい来るべきはずの敵が容易に来ない。一陣を斬りくずして、余れる勢いでこの孤城に殺到して来るべきはずの敵が、なかなかに来ないのであります。

「久助さん……来ませんね」

「ここに隠れたことを知らずに、通り越したのかも知れねえぜ」

「そうだとすれはまたひきかえして来るかも知れません」

「ナアニ、そのうちには、お大名のお通りがありますよ。お通りがあれば、あんな悪い奴は、蜘蛛の子を散らすように逃げてしまいますからね」

ここで、万々一のお大名行列の威力まで引合いに出して、お雪に力をつけてみたのですが、お雪の耳へは入らないで、