Classici giapponesi con furigana
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「ダブックウ」ひょうりゅうき
「太平洋漏水孔」漂流記
小栗 虫太郎
Leggi 「太平洋漏水孔」漂流記 (「ダブックウ」ひょうりゅうき) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.264 caratteri · 37 schermate
きっと、そこを突きぬけて中心に近づけば、案外この船は緩和圏へ出るのではないか。そうだ、この『太平洋漏水孔』には島があるということだが……」
独木舟は、その間しだいに速力を早めてゆく。傾き、飛沫をあび、速さも約五十カイリくらいと思われる。
と、ここでキューネが狂ったのではなかろうか。いきなり帆綱をもってナエーアに躍りかかった。そして、ナエーアとハチロウを胴の間に縛りつけると、二人の鼻へ粉末のようなものを詰めてゆく。それから、自分を今度は帆柱に縛りつけ、やはりさっきの粉を鼻へ詰めこむのである。やがて、死の瀬を流れてゆく渦中の独木舟のなかで、三人は微動ぎもしなくなった。
水面下の島
それでは、キューネは熱気のため気狂いになったのか※(感嘆符疑問符、1-8-78) 早くも、湿熱環の禍いが頭へきたのか? いや、それは一人キューネだけではない。ナエーアも、ハチロウも異様なことを喚きだしたのだ。
「渦が、逆廻りし出しましたわ。ああ、私たちはここを出られるんですのね」
とナエーアの声にハチロウが続き、
「オジチャン、涼しくなってきたよ。もう、じきに日本へいけるね」