Classici giapponesi con furigana
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きかいなはなし
奇怪な話
豊島 与志雄
Leggi 奇怪な話 (きかいなはなし) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7130 caratteri · 14 schermate
椅子に坐ろうとすると、その男――自分自身が、先に坐っている。コップの水を飲もうとすると、其奴が先に飲んでしまう。花をつもうとすると、其奴が先につんでしまう。
こうなってくると、少しおかしいが、然し、自己という意識の外部に、自分自身の姿を見出すことは、精神の混濁している時よりも、精神が極度に――或る病的に冴え渡った深夜などに、往々あるものである。
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気違茄子の、或る地方に産するものの実をたべると、屋根といわず木の梢といわずに、やたらに高いところに登りたくなって、効果が消えるまでは下りて来ない。アラビアのラッフィング・プントの実をたべると、やたらに愉快になって、笑い歌い踊り、疲れて倒れるまでは止まない。また、故人の初盆に一家揃って写真をとったところ、一同の後ろ上方に、ぼんやり白いものがあるので、よく見ると、それが故人の姿だったと、そういう種類の話は無数にある。ところで、かかる薬草の効果や霊的異変はぬきにして、肉体そのものに執拗な生命力がからみついてる、新らしい怪異を紹介しよう。怪異といっても、これは全く事実談である。
私の或る知人の家で、潮来の近くへ釣りにいったそのみやげを貰った。