Classici giapponesi con furigana
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じょせい
女婿
佐々木 邦
Leggi 女婿 (じょせい) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.954 caratteri · 43 schermate
と又清之介君を顧みて破顔一笑した。
診察の結果は申すまでもなく流行の世界風邪と決定した。こゝ両三日が最も大切で肺炎に変じないとも限らないとあった。医者は手当の方法を詳しく言い含め、尚お看護婦の周旋を引き受けて立ち去った。後には清之介君、もう羽織袴どころではなかった。女中を氷屋へ走らせる。追っかけて婆やに氷嚢を買いにやる。その間に自ら瓦斯にかゝって湯湯婆のお湯を沸す。嫁を貰うとばかり思い込んでいて、看病の支度はしてある筈がないから、実際慌てたのである。
「あなた、私癒りましょうかね?」
と妙子さんは心細そうに尋ねた。
「大丈夫でございますよ。未だ肺炎と定まった次第ではありませんから、御心配なすっちゃいけません」
と清之介君は力をつけた。
「母は未だでしょうか?」
「もうソロ/\お帰りでございましょう」
「真正に御迷惑をかけて申訳ありませんわね」
「いや、何う致しまして」
清之介君の迷惑は啻に花嫁の介抱丈けに止まらなかった。妙子さんが三日目に医者の懸念通り肺炎と変症した頃から、清之介君も咳をし始めて、晩に一寝入りすると熱が出た。そうして翌日は流感、その翌々日は肺炎と事が捗った。