Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おんなきゃく

女客

泉 鏡花

Leggi 女客 (おんなきゃく) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8052 caratteri · 16 schermate

Aozora Bunko

」

「余りそうでもありません。しかしまあ、お庇様、どうにか蚊帳もありますから。」

「ほんとに、どんなに辛かったろう、謹さん、貴下。」と優しい顔。

「何、私より阿母ですよ。」

「伯母さんにも聞きました。伯母さんはまた自分の身がかせになって、貴下が肩が抜けないし、そうかといって、修行中で、どう工面の成ろうわけはないのに、一ツ売り二つ売り、一日だてに、段々煙は細くなるし、もう二人が消えるばかりだから、世間体さえ構わないなら、身体一ツないものにして、貴下を自由にしてあげたい、としょっちゅうそう思っていらしったってね。お互に今聞いても、身ぶるいが出るじゃありませんか。」

と顔を上げて目を合わせる、両人の手は左右から、思わず火鉢を圧えたのである。

「私はまた私で、何です、なまじ薄髯の生えた意気地のない兄哥がついているから起って、相応にどうにか遣繰って行かれるだろう、と思うから、食物の足りぬ阿母を、世間でも黙って見ている。いっそ伜がないものと極ったら、たよる処も何にもない。六十を越した人を、まさか見殺しにはしないだろう。

やっちまおうかと、日に幾度考えたかね。

民さんも知っていましょう、あの年は、城の濠で、大層投身者がありました。