Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おんなごころのつよければ

女心の強ければ

豊島 与志雄

Leggi 女心の強ければ (おんなごころのつよければ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.011 caratteri · 94 schermate

Aozora Bunko

石山の茶化しきった話よりも、千代乃から来た手紙の方が頭に一杯になっていた。細字でぎっしりつまってる幾枚もの紙片が、眼にちらついた。彼女の手紙は、彼女のいつもの話しっぷりと同様、率直であけすけだが、その底に、容易ならぬ決意の籠ってるのが観取されるのである。

「実は、あの千代乃というひとのこと、君に少し聞きたいと思ってたんだ。」

「どういうことだい。」

「いや、どういうひとかと……。」

「どういうひとって、そりゃあ僕にはよく分らんね。まあ、多少ロマンチックで、多少片意地なところもあるらしいし、それだって、三十前後の女はたいていそんなもので、その程度だろうよ。」

「しかし、君はいつかの手紙に、僕があちらに行ってた時のことだが、別館にこれこれのひとが留守居をしていて、少し変り者だが……と書いていたじゃないか。」

「そうだったかね、よく覚えていないが、単に文章の調子だろう。責任を持たんよ。実際、よく知らないんだ。しかし、おかしなことになったものだ。僕はちょっと君に注意しとくだけのつもりだったが、君の方から、僕に聞きたいことが多そうじゃないか。まるであべこべだ。」

石山は長谷川の方を探るように眺めた。