Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じょるい

女類

太宰 治

Leggi 女類 (じょるい) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7869 caratteri · 16 schermate

Aozora Bunko

「ただ、この、伊藤に向って一こと言って置きたい事があるんだ。そのために、今晩ここへ立寄らせてもらったんだ。おい、伊藤君。僕は、君と絶交する。しかし、それは僕の意志ではないんだ。君はこの恋愛の進展につれて、君自身、僕のところへ来にくくなるだろう。謂わば、互いにてれ臭く気まずくなり、僕は君に敬遠せられ、僕の意志に依らずとも、自然に絶交の形になるだろう。言いたいのは、それだけだ。では、失敬する。馬鹿野郎!」

ふらふらと立ち上った時に、

「あの、失礼ですが、」

と名刺片手に笠井氏に近づいた人は、れいの抜け目ない紳士、柳田でした。

「はじめて、おめにかかります。僕はこんなものですが、うちの伊藤君が、これまでいろいろお世話になりまして、いちど僕もご挨拶にあがろうと思いながら、……つい、……。」

笠井氏は柳田から名刺を受取り、近眼の様子で眼から五寸くらいの距離に近づけて読み、

「すると、君は編輯部長か。つまり、伊藤の兄貴分なのだね。僕は、君を、うらむ。なぜ、こうなる前に、君は伊藤に忠告しなかったんだ。へっぽこ部長だ、お前は。かえって、伊藤をそそのかしたんじゃないか。