Classici giapponesi con furigana
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いもうとのし
妹の死
中 勘助
Leggi 妹の死 (いもうとのし) di 中 勘助 (なかかんすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8837 caratteri · 18 schermate
そうして……
「私こんなにして二、三日うちに死ぬんじゃないかしらん。でももうみんなあいたい人にあったからいい」
そんなこともいった。そうかとおもえば はやく丈夫になりたい といったり、あんまり苦しくなれば 死んだほうがましだ ともいう。
「家がまわる。ふわふわして体があるかないかわからない」
そんなときに妹はいちばんいやがる。頭がぼーっとしてしまって、過去も、現在も、未来も、自分も、自分のねてる位置も、ねてる理由も、なにもかもわからず、一瞬間まえのことも夢のように遠くなって、ただそのようにわからなくなったということだけがわかるのである。彼女ははやくわかりたい、その半死半生の状態からのがれたいとあせって悶えたり泣いたりする。しかしまったく経験のない私にはその肉体的であるよりはむしろ精神的なものらしい悩みが充分にわからない。
わりあい気分のいい日、私と二人きりのときに妹はこんな話をした。それは去年のことだった。こちらへきてからはじめて雪がふった。ひさしく雪をみなかったもので床についていながら嬉しくて嬉しくて、たべたくてたべたくてしかたがなかったので、叱られるのをやっと頼んで松の葉につもったのをとってもらってたべた。