Classici giapponesi con furigana
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かしまし(かしまし)
姦(かしまし)
久生 十蘭
Leggi 姦(かしまし) (かしまし(かしまし)) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.914 caratteri · 22 schermate
なまじっかな場所だと、かえって目につくから、ざわざわしたところのほうがいいと思ったの。……
やってきたわ、二十分も遅れて。腹がたって、ひっぱたいてやろうかと思ったくらい……遅くなったともいわず、ずるずるに椅子に掛けて、「お別れしてから、久しうなりますのンに、ちょっともお変りになってはれしめへんな」なんて、のんびりしたものなの。おぼえているでしょう。神戸にいるころは、朴とかいうボクサーくずれに入りあげて、耳のうしろの肉が落ちて、栄養失調の子供のようないやな感じだったけど、こんどは身幅がついて、人がちがったみたいに水々しくなって、頬の艶なんかバカバカしいくらい。どう見ても、せいぜい三十一、二ってところ……そう、面白くないのよ。「いつか、摩耶へ遊びに行ったのが最後だったわね。いっこうに音沙汰がないから、こんどこそ、ほんとうに死んだんじゃないかって、咲子さんと噂したこともあったのよ」って露骨にあてつけてやると、「うち、なんべんも長い手紙書きましてんけど、恥かしうて、やめましてん。封じ目した手紙が、手箱に何本もでけてますわ」てなぐあいで、全然、手ごたえがないんです。