Classici giapponesi con furigana
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ふじんのてんしょく
婦人の天職
堺 利彦
Leggi 婦人の天職 (ふじんのてんしょく) di 堺 利彦 (さかいとしひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4897 caratteri · 10 schermate
この辺のことについては石川旭山(いしかわきょくざん)君が貴紙の別項において詳細に論述せらるるよう承りたれば、小生は長々しく申し上げざれども、とにかくかかる時代において、婦人の天職は夫に仕うるにありと言いえざるは明白のことなるべし。しからば婦人が夫なる者に属してこれに仕うるに至りしは、比較的近代のことにして、僅々数千年間の現象なり。もしこれをしても天職と言いうべくんば、日本男子の天職は年寄りて隠居となるにありとも言いうべし。何となれば、数百年の永き月日の間、日本の男子は年寄りて後、その家督をせがれに譲りて隠居するの風習なりければなり。そこで小生の考うるところによれば、隠居の風習が人間社会におけるただ一時の現象にして、遠き過去にもそのことなく、現在にもすでにそのことなきがごとく、婦人が夫に仕うるということも、やはりただ一時の現象にして、遠き過去にもそのことなく、現在にはなおしばらくそのこと残れりといえども、将来には必ず消えてなくなるべきものなり。さればかようなることを天職などと称して、しいて婦人を縛りつけんと欲するは、実に不都合窮まる男子の得手勝手と言わざるべからず。