Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
Leggi 嫁取婿取 (よめとりむことり) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 85.654 caratteri · 175 schermate
しかし同時に別口の心配が頭を擡げていた。苦労をして育て上げた女の子を薹の立たない中に手放さなければならない。その第一は長女の春子さんだった。女学校を出て専修科をやっていたから、未だ/\と思っている中に、もう二十二、捨てゝは置けない。同僚の娘さんが婚期を逸して二度目のところへ片付いたと聞いてから、お母さんは、
「春子や、もうウカ/\してはいられませんよ」
と急に慌て始めた。
「何故? お母さん」
「お嫁に行かなければなりませんよ」
「私、参りませんわ。学校に残して戴いて、先生になりますわ」
と女の子は大抵こんなことを言いながら、婦人雑誌で良人操縦法を研究している。
春子さんの下に二十の安子さんと十九の芳子さんが控えていたから、世話好きの知合は既に仲人役を申出たことが度々あった。しかし山下夫婦がその都度体好く断るので、余程望みが高いと解されていた。
「何うです? 一つ御註文を仰有って下さい。御註文を」
と特に仲人道楽の一知人は業を煮やすくらいだった。
「あなた、衣笠さんにお頼み致しましょうか?」
と或晩山下夫人はその人を思い出した。
「然うさね」
と山下さんも考えていたところだった。