Classici giapponesi con furigana
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よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
Leggi 嫁取婿取 (よめとりむことり) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 85.654 caratteri · 175 schermate
「何うだったい?」
と兄さんの俊一君が訊いた時、
「存じませんよ」
と答えた。妹の安子さんがチラリと顔を見て笑った時、凝っと睨みつけた。
「うっかり何か言うと叱られてよ」
と安子さんは芳子さんに警戒した。それ以下の弟妹は物の数でない。縁談のあることを知らずにいた。
お母さんは翌日早速斎藤夫人を訪れた。
「あらまあ、奥さま、これから伺おうと思っていたところでございました」
と斎藤夫人は、成程、支度をしていた。
「何うも恐れ入ります」
「さ。何うぞ」
「は」
と山下夫人は客間へ案内されて、
「先日は態※(二の字点、1-2-22)お出下さいまして、昨日は春子が又……」
とお礼を申述べた。
「奥さま、大分お話が合うようでございますよ」
と斎藤夫人は掻い摘んで報告した。縁談というものは関係して見ると妙に引き込まれて、無暗に纒めたくなる。人間の持っている建設的本能に強く訴える。殊に良縁と信じているから、奥さんは一意専心だった。
「種々と有難うございました」
と山下夫人は安心した。
「仲人って、ナカ/\大変なものね」
「お察し申上げますわ。春子は特別我儘ものでございますから」
「御恩に着せるには未だ早うございますけれど。