Classici giapponesi con furigana
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きせつのしょくぶつちょう
季節の植物帳
佐左木 俊郎
Leggi 季節の植物帳 (きせつのしょくぶつちょう) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4671 caratteri · 10 schermate
そして、このとき梅の花は、その中央に抱く雌芯雄芯の色や、ふくらんだ褐色の蕾と調和して、最も質朴に見え、古典的な感じを与えるのです。
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梅の花の美的情緒は、小鳥をはなして想い描くことが出来ません。わけても雀です。そしてその時の梅の花は、本当に冴えざえしく見えるのです。小鳥は又、花の香りを嗅ごうとするように、やけに鼻先を突き付けて、さては蕾を啄んだり、花を踏みこぼしたりするのです。そして小鳥たちの歌う歌から、一声ごとに、明るい世界が開けて行き、梅もそれにつれて、花は香りを深め、蕾は弾けて行くように思われます。
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梅の樹は老人くさい木です。あの節くれだって、そしてひねくれているところは、なんといっても頑固なお爺さんです。併し、なんとなく気品のある老人です。それだけ梅の樹には、老人がよくうつります。まず私達は、土器のように厚ぼったく節くれだち、そして龍のようにくねった梅の木を想い描くとき、その下に、曲がった腰を杖に支えて引き伸ばし、片手を腰の上に載せた白髯のお爺さんや、白い頭を手拭いに包んで、鍬の柄を杖に、綻びかけた梅の花を仰いでいるお爺さんを想い描かずにはおられないのです。