Classici giapponesi con furigana
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うちゅうせんぺい
宇宙尖兵
海野 十三
Leggi 宇宙尖兵 (うちゅうせんぺい) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.974 caratteri · 72 schermate
行動の自由をうしなって、前進もならず後退もならず、宇宙に文字どおり宙ぶらりんになるのだ。力の無いものは、永遠にそこに釘づけのようになる。但し地球と月の運行によって空間を引摺られていくには相違ないが、しかしもはや地球の方へ退ることも、月の方へ進むこともできなくなるのだ。やがてなにか君を愕かすことがやってくるかもしれない」
「あんまり真面目くさって、僕を脅すなよ。ひとのわるい」
僕は悪寒に似たものを感じた。
それから四五日すると、誰も彼もが、急に足許がわるくなったように、床の上でつるりと滑ってはつんのめることが殖えた。僕は一日のうち七回もころんだ。壁や卓子に頭をぶっつけること五回に及んだ。或るとき、ころんで起き上ったところへ、ちょうど魚戸がはいってきて、僕と視線が合った。
「おい魚戸。ひどい目にあうもんだなあ。今日は瘤ばかりこしらえているぞ」
と、こっちから声をかけると、魚戸は要慎ぶかい腰付で卓子につかまりながら、
「そういうが、君は男で倖さ」
という。
「なんだい、男で倖とは」
僕は腰をさすりながら訊いた。
「あのお腹の大きい縫工員のベルガー夫人ね。さっきころんだ拍子に床の上にお産をしてしまったよ。