Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みのるさんのせいしんぶんせき

実さんの精神分析

夢野 久作

Leggi 実さんの精神分析 (みのるさんのせいしんぶんせき) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4886 caratteri · 10 schermate

Aozora Bunko

キチガイも合点。決勝点なんか無論ない。お前は何処へ行くと聞かれても、何故そんなに走ると問われても、無論返事は出来ない。

かくして人間世界の戦場は通り越して、他人は勿論のこと自分でもわからない暗黒世界にグングン斬り込み斬り込んで行く。そのうちに夜が明けたら外に誰もいない。自分が相手だったことがわかるかも知れないが、その夜がナカナカ明けない。業劫以前から尽未来際に亙る虚無世界だから。だから実さんのハコビがあらわす妖気には、そうした虚無と暗黒のほのめきが深い。

自己分析の強い人間は自然ニヒリストになる。だから実さんは、自己の代りに能を否定し尽していると言える。同時に自己をドン底まで能として肯定すべく、自己芸風のすべてを破壊すべく努力している能楽界の闘士と言える。「僕は何もかもぶち壊してウッチャッてしまうんだ。その代りに拾い上げる時は何もかも一時だよ」と嘗て筆者に言った事がある。筆者はその時に笑って「スッカリ捨ててしまった時が拾い上げた時だ。しかし捨て切れるものじゃない。捨てても捨てても捨て切れないものが残ったまま一生を終るのが落ちだろう……」と笑ったことがある。