Classici giapponesi con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 126.748 caratteri · 254 schermate
猶、勉へ宛てて最後の断りの手紙を書いたから、それだけは許してくれ、としてある。
「なにも、俺は断れと言ってあんな手紙を書いたんじゃない。お前なんかそう取るからダメだ」と三吉は言ってみた。「福ちゃんの旦那さんに成ろうという人じゃないか……行く行くは吾儕の弟じゃないか……」
お雪は答えなかった。
冷しい風の来るところを択んで、お福は昼寝の夢を貪っていた。南向の部屋の柱に倚凭りながら、三吉はお雪から身上の話を聴取ろうと思った。夫婦は不思議な顔を合せた――今まで合せたことのない顔を合せた――結婚する前には、互に遠くの方でばかり眺めていたような顔を……
「勉さんとお前とはどういう関係に成っていたのかネ」三吉は何気なく言出した。
「どういうとは?」とお雪はすこし顔を紅めて。
「家の方でサ。そういうことはズンズン話して聞かせる方が可い」
その時、三吉は妻の口から、勉と彼女とは親が認めた間柄であること、夫婦約束を結ばせたではないが親達の間だけにそういう話のあったこと、店の番頭に邪魔するものが有って、あること無いこと言い触らして、その為に勉の方の話は破れたことなどを聞いた。