Classici giapponesi con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 126.748 caratteri · 254 schermate
「実叔父さんの応援さえしなかったら、こんなことには成らなかったかも知れない」と正太が言った。「しかし、今と成ってみれば、それも愚痴だ。父親さんも苦しく成って来たから応援した――要するに、是方の不覚だ」
「実叔父さんもどうしてあんなことを成すったんでしょう。必と誰かに欺されたんでしょうねえ」こう豊世は言った。
母は引取って、「ホラ、私が伊東へ来る前に、実のことで裁判所から調べに来たろう――私はあれが気に成って気に成って仕方が無かった。田舎のことだもの、お前、尾鰭を付けて言い触らすさ」
「あれでパッタリ融通が止った」と正太は言った。
「大方そんなことだらずと思った」と母も考えて、「銀行の用だ、銀行の用だと仰って、何度父親さんも東京へ出たか知れない……東京で穴埋が出来なかったと見えるテ。それで、何かや、後はどう成ったかや」
「成るようにしか成りません」と正太は力を入れて、「森彦叔父さんにも国の方へ行って頂く積りです」
「嘉助もどうしたかサ」
「こういう時には、年をとった者は何の力にも成らない……殆んど意見が立てられない」
お種が掘って聞こう聞こうとするので、なるべく正太はこういう話を避けようとした。