Classici giapponesi con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 126.748 caratteri · 254 schermate
お菊も伯母の背中に負さりながら、一緒に成って呼んだ。子供は伯母に連れられて、町の方から帰ってきた。お種が着いた翌日の夕方のことである。
「オヤ、お提燈を買って頂いて――好いこと」お雪は南向の濡縁のところに立っていた。
「一寸そこまで町を見に行って参りました」とお種は垣根の外から声を掛けた。お房は酸漿提燈を手にして、先ず家へ入った。つづいて伯母も入って、そこへお菊を卸した。
喜び騒ぐ二人の子供から、お雪は提燈を受取って、火を点した。それを各自に持たせた。
「菊ちゃん、そんなに振ってはいけませんよ――これは蝋燭がすこし長過ぎる」とお種が言った。
「紅い紅い」とお雪はお繁を抱いて見せた。
「どれ、父さんの許へ行って見せて来ましょう」
こう言いながら、お種は子供を連れて、奥の方へ行った。
「父さん、お提燈」
とお房がさしつけて見せる。丁度三吉も一服やっているところであった。
「へえ、好いのを買って頂いたネ」
と父に言われて、子供は彼方是方と紅い火を持って廻った。
「私もここで一服頂かずか」とお種は三吉の前に坐った。「こういう子供の騒ぐ中で、よくそれでも仕事が出来たものだ……真実に、子供が有ると無いじゃ家の内が大違いだ……」