Classici giapponesi con furigana
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とみおかせんせい
富岡先生
国木田 独歩
Leggi 富岡先生 (とみおかせんせい) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.282 caratteri · 31 schermate
と怒鳴ったのは確に先生の声である。
襖が静に開いて現われたのが梅子である。紳士の顔も梅子の顔も一時にさっと紅をさした。梅子はわずかに会釈して内に入った。
「何だ、大津の定さんが来た?、ずんずんお上りんさいと言え!」先生の太い声がありありと聞えた。
大津は梅子の案内で久しぶりに富岡先生の居間、即ち彼がその昔漢学の素読を授った室に通った。無論大学に居た時分、一夏帰省した時も訪うた事はある。
老漢学者と新法学士との談話の模様は大概次の如くであった。
「ヤア大津、帰省ったか」
「ともかく法学士に成りました」
「それが何だ、エ?」
「内務省に出る事に決定りました、江藤さんのお世話で」
「フンそうか、それで目出度いというのか。然し江藤さんとは全体誰の事じゃ」
「江藤侯のことで……直文さんのことで」
「ウーン三輔のことか、そうか、三輔なら三輔と早く言えば可えに。時に三輔は達者かナ」
「相変らず元気で御座います」
「フンそうか、それは結構じゃ、狂之助は?」
「御丈夫のようで御座います」
「そうか、今度逢ったら乃公が宜く言ったと言っとくれ!」
「承知致しました」
「ちっと手紙でもよこせと言え。