Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かんのうめ

寒の梅

宮本 百合子

Leggi 寒の梅 (かんのうめ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3819 caratteri · 8 schermate

Aozora Bunko

自分の精神の世界の複雑さと、細君の世俗的な心のありようとの相異、甚しい距離をそれなりに認めた上で、ちょいちょい向上のことも云っている。どこまでも教えてやるという態度で。漱石のむきな夫婦げんか、男と女との交渉の見かたとの対比。

○ 夜、寿江子、和服を着て来るや否やしめつけない帯がずるずるになったと云って、バラさんに直して貰っている。

一月○日

十日に入営する隆ちゃんより来信。点呼のとき青年団員が復唱するような勇壮な調子で入営について書いてあり、又ほのかな思い出を家にのこしてとても優しく書いてあったり。姉上の御全快と御幸福をおいのりいたします。そして最後に「これにてペンにブレーキをかけます」この純真な若者は、次兄の出征の留守、トラックを運転しているのだ。思わず笑い、同時に胸がいっぱいになる。深く動かされた。

一月○日

今、夜の七時すぎ。絶え間なくギーとあいてバタンと閉る戸のあおり。盛に出している水の音。パタパタ忙しい草履の跫音。言葉はわからないが無遠慮な笑い声だけが廊下じゅうに高く反響して聞えている三四人の女たちの喋り声。例によって、九時ごろまでつづく騒々しいざわめきを聴きながら、どこやら落付かない心持でベッドの上に坐っている。