Classici giapponesi con furigana
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えいがじだい
寺田寅彦随筆集 第二巻
寺田 寅彦
Leggi 寺田寅彦随筆集 第二巻 (えいがじだい) di 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 207.099 caratteri · 419 schermate
誠に迷惑である。丁寧なのになると、流しが終わってもいつまでもそばについていて、最後にタオルまですすいでくれる。監視されながらの入浴はなんとなく気づまりでこれも迷惑である。
友人たちにこの事を話してみるに、自分に同情する人はまだない。ある人は流しがなるべく念入りで按摩も十二分にやらないと不愉快であるという。また一人は旅行中宿屋の風呂の流しで三助からその土地の一般的知識を聞き出すのが最も有効でまた最も興味があるというのである。
そうしてみると、世の中には、多くの人に喜ばれる流しをはなはだしく嫌忌する人間もまれにはあるという事実を一つの事実として記録しておく事もむだではないかもしれない。
ついでながら精神的の方面でこの風呂の三助に相当する職業もあるようである。心の垢を落とすのも、からだの垢を落とすのも、商売となれば似たものではないだろうか。この心の三助に対しても私は取捨の自由を与えらるる事を希望するものである。
調律師
種々な職業のうちでピアノの調律師などは、当人にはとにかく、はたから見て比較的きれいで品の悪くないものである。だんだん西洋音楽の普及するに従ってこの仕事に対する要求が増加するので、従業者の数もこれに応じて増加しつつあるにかかわらず、いつも商売が忙しそうである。