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Classici giapponesi con furigana

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あひるとさる

寺田寅彦随筆集 第五巻

寺田 寅彦

Leggi 寺田寅彦随筆集 第五巻 (あひるとさる) di 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 194.515 caratteri · 389 schermate

Aozora Bunko

上のほうのは言わば乾性、あるいは男性的の痛さで少し肩に力を入れて力んでいればなんでもないが腰のほうへ下がって行くと痛さが湿性あるいは女性的になって、かゆいようなくすぐったいような泣きたいような痛さになる。動かすまいと思っても腰をひねらないではいられないような気持ちがする。同じ刺激に対する感覚が皮膚の部分によって違うのはこれに限らない事ではあるが、このはしご灸などは一つのおもしろい実験である。ただその感覚の段階的変化を表示する尺度がまだ発見されていないのは残念である。

そのころの郷里には「切りもぐさ」などはなかったらしく、紙袋に入れたもぐさの塊から一ひねりずつひねり取っては付けるから下手をやると大小ならびにひねり方の剛柔の異同がはなはだしく、すえられるほうは見当がつかなくて迷惑である。母は非常にこれが上手で粒のよくそろったのをすえてくれた。一つは母の慈愛がそうさせたであろう。女中などが代わると、どうかするとばかに大きいのや堅びねりのが交じったり、線香の先で火のついたのを引き落として背中をころがり落とさせたりして、そうしてこっちが驚いておこるとよけいにおもしろがってそうするのではないかという嫌疑さえ起こさせるのであった。