Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょうぐん

将軍

芥川 竜之介

Leggi 将軍 (しょうぐん) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.852 caratteri · 31 schermate

Aozora Bunko

その眼はほとんど処女のように、彼をはにかませるのに足るものだった。

「はい。歩兵第×聯隊であります。」

「そうか。大元気にやってくれ。」

将軍は彼の手を握った。それから堀尾一等卒へ、じろりとその眼を転ずると、やはり右手をさし伸べながら、もう一度同じ事を繰返した。

「お前も大元気にやってくれ。」

こう云われた堀尾一等卒は、全身の筋肉が硬化したように、直立不動の姿勢になった。幅の広い肩、大きな手、頬骨の高い赭ら顔。――そう云う彼の特色は、少くともこの老将軍には、帝国軍人の模範らしい、好印象を与えた容子だった。将軍はそこに立ち止まったまま、熱心になお話し続けた。

「今打っている砲台があるな。今夜お前たちはあの砲台を、こっちの物にしてしまうのじゃ。そうすると予備隊は、お前たちの行った跡から、あの界隈の砲台をみんな手に入れてしまうのじゃ。何でも一遍にあの砲台へ、飛びつく心にならなければいかん。――」

そう云う内に将軍の声には、いつか多少戯曲的な、感激の調子がはいって来た。

「好いか? 決して途中に立ち止まって、射撃なぞをするじゃないぞ。五尺の体を砲弾だと思って、いきなりあれへ飛びこむのじゃ、頼んだぞ。