Classici giapponesi con furigana
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ちいさきいえのせいかつ
小さき家の生活
宮本 百合子
Leggi 小さき家の生活 (ちいさきいえのせいかつ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8540 caratteri · 18 schermate
十幾年振りかで故国に帰り、それと、結婚したからこそ帰る気にもなったと云うような彼に対して、自分は、あらゆる温みをこめて、此小世界に幾月かを費すことを信じて居た。
私の部屋として建てられた八畳と四畳ほどの部屋は、自分等二人を容れるに狭くはないだろう。私のために、出来る丈快く、出来るだけ閑静にと考えて建てられた場所は、彼にもそのプリブレージを味わせて充分潔よいものであると信じて居たのである。
けれども、十五日も経つと、自分は、期待に反した苦痛を味わなければならないのを知り始めた。非常に工合が悪い。
Aは、私一人に深く結びついては居ても他には父を除いて余り馴染みない周囲に対して、そう自由には振舞えない。彼の性格が、そんな呑気さを許さない。従って、どうしても、自分等の場所と定った部屋に籠って、私を傍に持ちたいのである。
然し、長年、私を「Yちゃん、一寸!」と一声呼んだ丈で自分の傍に所有出来た家族は、何となく第三者の侵入を意識する。何となく拘泥する。
私には、両方ながら自然に思われるけれども、実際の問題に当っては、非常に神経を使い、苦しまなければならないのである。