Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ろうじゅうのめがね

小笠原壱岐守

佐々木 味津三

Leggi 小笠原壱岐守 (ろうじゅうのめがね) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 57.249 caratteri · 115 schermate

Aozora Bunko

のう。どう思うか」

「御諚よく分りかねまする。不意にまた何を仰せられまするので厶ります」

「大丈夫の覚悟を申しておるのじゃ。国運を背負うて立つ者が、国難に当って事を処するには第一に果断、第二にも果断、終始果断を以て貫きたいものじゃ。命は惜しみたくないものよ喃」

「…………」

「泣いておるな。泣くにはまだ早かろうぞ。それにつけても大老は、井伊殿は、立派な御最期だった。よかれあしかれ国策をひっ提て、政道の一線に立つものはああいう最期を遂げたいものじゃ。羨やましい事よ喃」

「申、申しようも厶りませぬ……」

「泣くでない。そち程の男が何のことぞ。――天の川が澄んでおるな。風も冷とうなった。少し急ぐか」

足を早めてお茶の水の土手にさしかかろうとしたとき、突如バラバラと三つ四つ、黒い影が殺到して来たかと見えるや、行手をさえ切ってきびしく言った。

「まてっ。何者じゃっ」

「まてとは何のことじゃ!高貴のお方で厶るぞ。控えさっしゃい!」

叱って、館、山村の従者両名がさっと身楯になって身構えたのを、

「騒ぐでない」

しいんと身の引きしまるような対馬守の声だった。

「姿の容子、浪士取締り見廻り隊の者共であろうな」