Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate
あのことなかったらどうしてこの私に、この「おみよ新助」の噺ひとつできていたろう、いや「おみよ新助」ひとつじゃない、まだあとには「累双紙」というものもあるのだ、そうしてまだまだこのあといくつもいくつも、一生涯いろいろさまざまの噺をこしらえていこうとさえ考えているのだ。みんな、みんな、この間うちの師匠の仕向け方の賜物でなくて何だろう。
「…………」
いまこそ圓朝の心の鏡は世にも美しく研ぎ澄まされ、それへおおどかに師匠圓生の大きな鼻が、それこそ真如の月浴びてありがたく辱く映しだされてきた。ヒシとその圓生のおもかげへ飛びついていって、齧りついて抱きしめてしみじみ御礼がいいたいくらいのおもいだった。
……翌晩ももちろん圓朝は、「おみよ新助」の続きを演った。今夜は野遠見へ、あかあかと銀紙の月さしだし、月下、艶かしい首抜き浴衣の悪婆を中心に、またしても世話だんまりを身振り面白く展開させた。
その次の晩も、切り場は河岸っぷちの派手な立廻りだった。そのまた次の晩は廓での怪談。さらにまた次の晩は雪中の立廻りで、これでめでたく市が栄えた。いずれも大した評判だった。事実今迄の道具噺はこれほど鳴物が大がかりでなく、これほど道具幕が綿密でなかった。