Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょうせつ えんちょう

小説 圓朝

正岡 容

Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate

Aozora Bunko

そこへ「親子兄弟固めの献酬」のお肴が届く、四つ手駕籠で。いつかこの旦那によって佐野槌から引かされてきたお久が「昨日に変る今日の出で立ち、立派になって駕籠」から下り立ったのである(読者よ、旦那に長兵衛の住居の分ったのはけさお久身請に番頭が佐野槌までひと走りしてきたからである)。やがてお久はその男と夫婦になり、麹町六丁目へ暖簾を分けて貰い、文七元結の店を開く。いう迄もないことだが、文七文七というのはこの若者の名前なのである。

それにしても一番終りの場面の、お久かえりぬと聞いて嬉しさのあまり、母親お兼が「オヤお久、帰ったかえといいながら起つと、間が悪いからクルリと廻って屏風の裡へ隠れました」というこの演出も見事である。「間が悪い」の上へひどい扮りをしていますからなどとひと言も断っていないところに注目して貰いたい。そうして涙の中にドーッと笑わせたすぐそのあと「さてこれから文七とお久を夫婦に致し、主人が暖簾を分けて、麹町六丁目へ文七元結の店を開いたというお芽出たいお話でございます」と少しも持って廻らず、トントンと運びめでたくたちまちおしまいにしてしまっている手際よ。