Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate
キッパリと先生はいった。
「……」
玄正はまた頭を下げた。
「そうさえしたら胸隔がひらく。病気も治る。必ず必ず桐庵、太鼓判を押して請け合う」
いやが上にも念を押すように、
「さればさ阿父さん同様の商売もよかろう。そのほか遊芸百般何でもよろしい。みなこの病人には向いておるかもしれぬ」
「……」
さらにまた玄正は低く頭を下げた。おすみもいっしょに。再び顔を上げ、しずかに二人目と目を見合わせたとき、どちらの顔にもいいしれぬ寂しいあきらめのいろが濃くながれていた。中にただ一人、それまで化石のように固まってしまっていた父圓太郎の顔の、いつしか桐庵先生の話半から生色を取り戻し、だんだんニコッと微笑みだし、いまや顔全体がだらしなく大満足に崩れてしまいそうになってきていることを何としよう。それ見ろそれ見ろ、だからこッとら初手からいわねえこっちゃねえってんだ、ざまァ見やがれかんぷらちんきめ――ほんとうに今の今そういいたげな得意満面の顔いろだった。
でも、ただ一人というのは作者の勘定違いだろう、もう一人、最前からこの話のなりゆきやいかんとこの大暑に夜具の掻巻へ顔埋めて身体中を耳に、聴き入っていた当の次郎吉自身の喜び、ああ、いまどれほどといったならいいのだろう。