Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate
嬉しさに、思わずブルブルと身内を慄わせながら辺りを見廻したら、ほんの僅かの間なのに辺りの金目垣は定かには見えないほどもう薄暗くなってきていた。初めておもいだして腰に吊した小提灯を外し、新しい蝋燭へ灯を点した。薄黄色い灯影を先へ行く師匠の足許のほうへ送りながら、見るともなしに提灯を見ると、勘亭流擬いの太いびら字で「三遊亭」と嬉しく大きく記されてあった。
ああやっと弟子になれた。俺三遊亭圓生の弟子になれた。今度こそほんとうの落語家になれたんだ。
嬉しい、俺、嬉……。
思わずこう勢いつけて前後左右に揺ったら、フイと提灯の灯が消えてしまった。
「オイなぜ消すんだ灯を。提灯は住吉踊の手遊じゃねえ、揺って面白えって代物じゃねえんだ」
急に振り返って師匠が怒鳴った。昼間、永いお辞儀をしたときとは打って変って夜目にもそれと分る恐しい顔つき。思わず全身へエレキのかかるようなものを感じずにはいられなかった。
「ご、ごめんなすって」いっぺんに小圓太は慄え上がってしまった。
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師匠圓生は今月は身体に楽をさせるとて、麹町の万長亭の中入りを勤めるだけのことだった。